SAMサロン
「ギャリー・カーツのレクチャー 」日時:1997年4月22日(火)
会場: マジックランド
主催:SAMジャパン
Update: 1998/1/3
今回のゲストは、ギャリーカーツということで早めに仕事をきりあげ、会場に直行しました。すでに会場には、主催者の藤山新太郎師をはじめ、マーカ・テンドー師、ヒロ・サカイ師、高橋知之氏といった著名人が詰めかけていました。FMAからは、シーザーさんの顔が見えました。
最初のチャレンジャーコーナーでは、藤本明義さんが登場しました。彼は先日のSAMパーティーのクロースアップコンテストで優勝されたそうです。数年前、FMAのたっぷりとオフでだるまさんに紹介していただきましたが、当時と比べると、演技力、テクニックとも格段に良くなっているように思いました。
カードマジックを立て続けに何種か演じましたが、今振り返ると、何をやったか思い出せません。高度の技法を駆使した手順だったという印象だけが残っています。
この後、藤山新太郎師から、大変興味深い批評がありました。
師の評価基準は、実に明快です。
・観客をいかに楽しませたかが最重要である。
・マジックの難易度やオリジナリティーは関係ない。
具体的なコメントは、
・演技中、時間を気にしてはいけない。
(制限時間10分というのは、事前に分かっているので、演目数は必然的に決まってくる。)
・現象を言葉で説明してはいけない。
・肝心の技法のところで、身体の向きを変えるのはよくない。
・ブレイクを不用意に右手の観客に見せてはいけない。
といったものでした。
これらは、師のプロとしての考え方を垣間見せる、見事な批評でした。
しかし、今回は、チャレンジャーが一人ということで、藤本さんは自動的に賞金5050円(うち3000円は藤山師が寄贈)を手にしました。
さて、次はお待ちかねのギャリーカーツの登場です。彼の演技は、今回初めて見るだけに興味津々でした。
演じたマジックは、以下のようなメンタルマジックです。
・観客が心に思った7枚のカードを次々に当てる。
(観客から借りたデックを使用)
・腕時計の時刻を予言する。
・腕時計の針をハンドパワーで動かす。
(観客から借りた腕時計を使用)
・目隠しをして、4人の観客が描いた図形を当てる。
(目隠しの方法は、コイン+ガムテープ+黒い布)
最近のギャリーカーツは、こういったメンタルマジックを主体にしたステージ出演が多いようです。後のレクチャーでも、現在演じているトリックの解説はしませんでしたが非常に不思議な現象の連続でした。過去の類似トリックを研究した末、創作した作品だというだけあって、私たちマニアが見ても、その種は、まったく見当もつきません。久しぶりに一級品のマジックを見た思いでした。
最後に、レクチャーで紹介された商品を書いておきます。
私は、マジックの心理学的実践理論とゴーストライターを購入しました。
(1)マジックの心理学的実践理論(3,000円)
(2)究極の[椅子を使った予言](2,500円)
(3)コインの手順 2冊セット(4,000円)
(1)ソーツアクロス(4,500円)
(2)ゴーストライター(3,200円)
(3)シュリンカー・小さくなるカードケース(2,200円)
(4)らいたー・まっち・たばこ・札とりっく(3,500円)
(1)ギャリーカーツ2 1995 83分
(2)ギャリーカーツ 1991 73分
1997.5.2 スティング (MHB01374)
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Update: 1998/1/3