ミリオンさん渡米歓送オフで実演したマジック

日時:1999年3月20日(土)18:00〜22:30
会場: 東京八重洲 居酒屋「美少年」

演者:スティング

Update: 1999/4/4


はじめに

今回のオフでは、USA(セントルイス)に赴任されるミリオンさんへの餞(はなむけ)の気持ちを込めて、久しぶりにたくさんのマジックを演じました。以下に、その演目を紹介します。

1.「マッチ棒の予言」(マジックランド)

この作品は、以前マジックランドが、あるコンベンションの時にお土産マジックとして配布したものです。現象は、テレホンカードに印刷されている8文字の漢字の中の一つを心の中で思ってもらい、3回質問するたびにマッチ棒を置いていくと、最後に相手の思った漢字が描きあがるというものです。

このマジックの原理自体は、古くからあるものですが、テレホンカードに印刷されているので、即席で演じられるところが優れています。先日、偶然このセットが見つかったので、初めて実演しましたが、なかなか好評でした。もうこの材料は入手できないので、大切なトリックとして愛用したいと思います。


2.「タマゴトリック」(マジックランド)

この作品もマジックランドのお土産マジックですが、私のお気に入りトリックの一つです。
タマゴの絵が描いてある4枚のカードを使いますが、自然に女性の手を握ることになるという嬉しいクライマックスが待っています。

3.「キーのカード当て」

Sting4.jpg (4325 バイト)覚えてもらったカードを元に戻して、よく切り混ぜ、リボンスプレッドにしてテーブルに広げます。ここで演者は、ポケットからキーホルダーを取り出し、観客にカードの上にかざしてもらい、好きなところで止めてもらいます。演者は、「キーの下にあるカードが、あなたのカードです。」と言って、そのカードを表にしますが、当たっていません。そこで、演者は、「いえ、当たっているはずですよ。」と自信たっぷりに答えます。

しばらくすると、何人かが当たっていたことに気がつき、最後には全員が当たっていたことに気がつきます。

4.「赤と青」(スティングバージョン)

このマジックは、オフの数日前、FMAGIC会議室で、たかひろさんが次のようなメッセージを書き込んだのを読んで、私なりの解決法を考えて実演したものです。

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02173/02173 QYF14227 たかひろ 赤カードを青カードに。。。
( 4) 99/03/17 12:42

質問があります。可能か、不可能かで答えてもらえると
ネタばれにはならないと思うので、教えてもらえると嬉しいです。

テーブルにお客さんを1人呼んで、赤デックから、お客さんに一枚カードを
抜いてサインをしてもらいます。サインを観客に確認してもらい、デックの
中にサイン付きカードを戻してもらい、そのサイン付のカードを青いカードに
変えることは可能でしょうか? スプレットして、赤だったらかっこいいかなぁ。
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一応、観客から見ると、このような現象を再現できたと考えています。

5.「予言」(スティングスペシャル)

この作品は、3月10日に、池袋東武百貨店のテンヨーコーナーを訪問した帰り、ディーラーの小宮賢一さんと、のじまさんの3人でミニオフをした時に、初めて実演した予言トリックです。好評でしたので、今回のオフでも再演してみました。Sting1.jpg (3930 バイト)

「予言」と書いた小さな封筒を、観客の一人に渡しておきます。
次に、別の観客(ミリオンさん)に1枚のカードを選んでもらい、元に戻して、相手にデック全体をよく切り混ぜてもらいます。
ここで、演者は先ほど渡した封筒の中を開けてもらうように観客に頼みます。
観客が、封筒を開けると紙が入っているので、読み上げてもらうと、次のようなメッセージが書かれています。

「あなたは、スティング氏に携帯(PHS)電話をかけてもらいなさい。」

ここで、スティングは、あるところに電話をかけます。

「電話が繋がったら、「0」を押しなさい。すると、予言のメッセージが流れます。」

観客のミリオンさんが、その通りに操作すると、電話から、女性の声である1枚のカードの名前を告げる予言メッセージが聞こえてきます。

6.「二人のカード」(高木重朗)

この作品は、故木重朗さんのオリジナルですが、私のお気に入りマジックの一つです。今回は、ちょうどカップルのたかひろさんとゆうこさんがいましたので、お二人にお手伝いをお願いしました。

現象は、二人に覚えてもらったカードが入れ替わってしまうというものです。

このマジックを、大学1年生の時に、初めて見た時の衝撃は今でもよく覚えています。

7.「Symbalance」(マックス・メービン)

この作品は、マックス名人の秀作ビデオ"Max Maen's Video Mind"Phase Two:Close-Up Mentalism"に収録されているものです。氏が長年、その秘密を伏せていただけあって、とても素晴らしいメンタルマジックで、最近の私のお気に入りレパートリーNo.1のものです。

5種類の図形が描かれたESPカード一組(25枚)を使います。
二人の観客にお手伝いを頼み、それぞれ、一つの図形を心の中で記憶してもらいます。
演者は、相手に何の質問もしないで、観客の思った図形を当ててしまいます。

8.「3枚のアンビシャスカード」(近藤正臣)

この作品は、私のホームページでも既に紹介していますが、近藤正臣さんが、3月17日のTV番組(NHK スタジオパーク)で実演したものです。

デックの中ほどに入れたカードが、トップから現れるという「アンビシャスカード」は有名ですが、3枚だけを使った手順は珍しいと思います。ズームアップしたカメラアングルにも関わず、氏は完璧なテクニックで司会者2人を煙に巻きました。

9.「4枚のスーツの集合」(近藤正臣)

この作品も近藤正臣さんが実演したものです。
セルフワーキングトリックとして有名なものですが、番組では最初のトリックに続けて演じたので、かなり不思議な印象を観客に与えました。とてもうまい構成だと思います。

実演後、ミリオンさんから、さらに改良された手順を教えていただきました。StingRing2.jpg (3663 バイト)

10.「5本リング」(スティングバージョン)

この前に、Densukeさんが、道具持参で、素敵なリングの手順を披露してくれましたので、私もよく演じている5本リングの手順を紹介しました。

11.「マックスカーツの4A」(スティングバージョン)

Sting9.jpg (4114 バイト)

最後は、私が学生時代から愛用している
「マックスカーツの4A」をお見せしました。

 

 

終わりに

今回は、5名の女性を含むマジック好きなメンバーが13名も集まるというオフとなりましたので、私もいつになく気合が入ってしまいました。また、とても和やかな雰囲気でリラックスして楽しく演じることができました。

なお、会場は、運悪くPHS電話が使用できないことが判ったたため、数日前に思いついたもう一つの予言マジック「予言」(スティングスペシャル2)は実演できませんでした。いずれ、FMAGICのみなさんにも、ご覧に入れたいと思います。

1999.4.4   スティング


btBack.gif (2191 バイト)


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Update: 1999/4/4