第4回ベストマジシャンフェスティバル
日時:2004年3月11日(木)、12日(金)
開場18:00 開演18:30 終演20:30
会場:日本橋劇場
主催:日本奇術協会
入場料:当日A席4,500円、B席4,000円
前売A席4,000円、B席3,500円
Update: 2004/3/13
日本奇術協会が主催するベストマジシャンフェスティバルが3月11日、12日に開催されました。出演者は、奇術協会会員と一般奇術愛好家(12月3日の「奇術の日」交歓会参加者)の投票により選出された上位7名のマジシャンです。以下は3月12日のショーのレポートです。
オープニングは、セリから登場した幸条スガヤ師。代表作の和妻「荒城の月」の新バージョンを見せてくれました。お面の衣装替えのタイミングが絶妙。
新聞紙の復活から、タバコ、塩、カード、シャボン玉のいつもの手順。口からタバコを出現させる時の表情は誰にも真似の出来ないユニークなもの。相変わらず客席を爆笑の渦につつみました。
和傘の出現、シルクの焼き接ぎ、夫婦引き出し、おわんと玉の和妻メロディーの後、珍しい和風の金輪(9本リング)を演じました。この手順は青森県八戸市のえんぶり祭で演じていた人から教わったそうです。9本すべてのリングを観客にあらためさせるところと、声にハリのある口上がよかったです。
元祖「オリーブの首飾り」のBGMにのって登場。最初の演目の「パラソルチェンジ」は助手を使わない手順で、道具に工夫がみられます。次は珍しい「鏡の貫通」。女性と鏡のお話は女性マジシャンならではの趣向でした。そして、ここで使用した白いハンカチから「お化けハンカチ」につなげる手順構成は見事です。最後は十八番の「もみだしシルク」。軽快な音楽にのって楽しく演じられました。
15分間の休憩の後、登場したのはマーカ・テンドー師。十八番のカード・マニピュレーションを完璧に演じました。音楽と連動した照明効果も素晴らしかったです。
最初は、古典的名作「ヒンズーバスケット」をビラミッド形にアレンジした人体交換。続いて、定評のある「フローティング・テーブル」。最後は、透明の箱で人体切断する「クリスタルセパレーツ」。いずれも北見伸師独自のアイデアを加えた好演でした。
昨年はFISM出演、最年少イリュージョニストとしてギネスブックに認定されるなど大活躍の山上兄弟でしたが、今回はさらにパワーアップした演技が客席を沸かせました。中でも注目を集めたのがタップダンスを交えた見事なステージングアクト。この演技は、今年の1月に開催されたラスベガス・マジックセミナーでも大評判だったようです。最近ではDVD・ビデオ「MAGIC BOX」やマジックグッズ「ガチャガチャ」の発売など、今や向かうところ敵なしの勢いです。
再びの登場で演じたのは、最新作の「クリスタルキャビネット」。和製カッパーフィールドとも思える不思議さとスピード感あふれる素晴らしいイリュージョンでした。
アンコールに雪の出現を山上兄弟とともに演じ、爽やかな雰囲気で幕を閉じました。
司会:宮田陽・昇
今年で4回目のベストマジシャンフェスティバルも、ますます充実してきたように思います。第一線のプロマジシャンがこの日に向けてベストの演技を追求する気迫が感じられました。来年はどんなマジシャンが登場するのか、いまから楽しみです。
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Update: 2004/3/13