たっぷりとクロースアップMAGIC No.13
日時: 1995年11月3日(祭) 18:00〜20:30
会場: 東京勤労福祉会館会議室
主催:荒井晋一
Update: 1998/1/3
私が座った席は、中央右奥テ−ブルの最前列。お隣には、だるまさん、名人さん、ナベ企画さん、たぽたぽさんたちFMAメンバ−が占めていました。
オ−プニングは、「ブレイク ア レッグ」という足が伸びるというギャグ。
次は、「マツ」「ムシ」というペ−パ−マジックから最後にチンチロチンを観客に唄わせてダイスを出現させるというオチ。
この辺は、観客の緊張感を解きほぐし、リラックスしてマジックを楽しませる雰囲気作りが実にうまいと思います。
もっとも気に入ったのは、次の「ミッキ−マウスの手順」。
テンヨ−の商品の応用として、色変りのシ−トと人形の出現を組み合わせた手順は傑作です。子供相手にやったら大うけ間違いなしのマジックです。
特に不思議だったのは、「カットアップ」というお札の復活。
これまで、この種の現象は数多く見てきましたが、怪しいところが全くなく、自然さという点では、ベストトリックでしょう。
休憩時間に「不完全即席95夏」を買いましたが、「ブレイク ア レッグ」と「カットアップ」が解説されていました。
坂井さんは、昨年に続いて「たっぷりと」では2回目の登場ですが、この場は彼にとって最良の空間のような気がしました。
素人でもマニアでも十分楽しませてくれる彼の演技は素晴らしいと思います。
もう、「たっぷりと」でもレギュラ−となったチャシャ猫さんの演技を久し振りにじっくりと見ました。
内輪ですので、詳しくまた少し辛口めにコメントします。(^_^;
3本ロ−プのバリエ−ションですが、手順がすっきりしていない印象でオ−プニングとしては ? でした。
意表をつくギャグでしたね。ただ、昨年のクラッカ−のギャグの時も感じたのですが、音で観客を驚かせるギャグは万人向きではないですね。
苦心の道具作りの跡が見られる作品ですが、そばで見ないと不思議さが分からないところが難点ですね。また素材の制約から色の鮮やかさを出しにくい点も惜しいところです。しかし、栗田さんしか作れないところに最大のメリットがあるのかも知れません。
今回の作品では、最高のトリックでした。
実に不思議で、今もって秘密が分かりません。今度、教えてね。(^_^)
この二つは、ほとんど印象に残りませんでした。
休憩時間に前から欲しかった「For your eyes only」(チェシャ猫商会)を買いました。解説書を読んで気が付いた点を一つ。最近、新聞でも話題になっている「ら抜き」言葉が気になりました。私は、しゃべり言葉や通常のログでは気にしませんが、公式の文章中ではやはり、「見れる」のような「ら抜き」言葉は避けるべきだと考えています。
また、別の点ですが、猫さんの服装のアンバランスさが少し気になりました。ダ−クス−ツならば、ネクタイはきちんと締めたほうが良いと思いますし、ラフにしたければ、上着をカジュアルなものに変えたほうがベタ−です。
最後に、名人さん主催?の大阪でのレクチャ−のご成功をお祈りします。
とてもスマ−トなマジシャンという印象で、私は好きなタイプです。最も不思議だったのは、封筒とジャンボカ−ドの反転トリックでした。全く怪しい動作がないにも関わらず、不思議なことが起こるという感じでした。
主催者でかつ、毎年新しい作品集を発表し続ける荒井さんの活動には拍手を贈りたいと思います。ただ、演技者として見たときは、初期の頃のインパクトに欠けてきたという印象は否めません。
でも、いつまでも「たっぷりと」を続けてくださるよう応援しています。
お得意のコインマジックとウルトラマンの演技は、ますます磨きがかかってきたようです。以前見たとき感じた不自然な動作がなくなり、より一層パワ−アップしたショ−を見せてくれました。
貴重なバ−マジシャンとしての今後の活躍を期待しています。
リラックスして不思議で楽しいマジックを見せてくれる二川さんは、「たっぷりと」には欠かせないパフォ−マ−です。
いつまでもマジック好きなオジサンでいて欲しいと思います。
1995.11.12 スティング (MHB01374)
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Update: 1998/1/3