Update: 1998/1/17
ステ−ジマジックにおいて、「演技する位置」は、とても重要です。こういう事に注意を払うようになってくると、お客さんの立場に立ったステ−ジを創れるようになると思います。
私の意見を以下に述べてみます。
原則としては、中央より半歩前ぐらいに立つのが良いと思います。
次に、演目、天井からの照明の位置により最適な位置が変わってきます。
左右の角度に厳しい演目については、会場でのリハ−サルにおいて必ず、他の人に客席でみてもらい、タネがみえないギリギリの位置まで後ろに下がります。
私の経験では、ミリオンカ−ドとゾンビボ−ルの時は、ステ−ジの奥から一歩位前の位置まで下がって演じました。
また、左右の角度をあまり気にしなくてもよい演目では、お客さんから見やすいように、前の方に出たほうが良いのですが、あまり前に出過ぎると、客席の前の方に座ったお客さんがらは、逆に見にくくなる場合があります。
左右については、ご存じのようにステ−ジの中央で演技をするのが基本です。アマチュアの発表会でよく見掛けるミスは、テ−ブルの方を中央にセットしてしまい、演者が終始、中央を外した位置で演技をしてしまうというものです。
ただし、プロダクション物で出した品物の内容と量によっては、客席からみたバランスから演者とテ−ブルの中間位をステ−ジの中央と合わせた方が良い場合もあるでしょう。
なお、捨て篭の位置については、「演者から1歩半くらい離したところ」が目安だと思います。
ステ−ジマジックにおいて、最も重要なのは、お客さんから見たステ−ジの空間と演者の演技の大きさとのバランスだと思っています。
これは、アマチュアにはとても難しいことで、私などはまだまだ身に付いていません。難しくしている一つの要因は、多くのアマチュアマジシャンの場合、本番のステ−ジを使って練習する機会がほとんどない事です。
大部分の練習段階では、狭い自宅の部屋の中でやらざるを得ません。
その意味で、多くのマジシャンが実践している「ステージの幅を自分で歩いて測る」という方法は、とても良いヒントになると思います。
結論的に言えば、手順を組む練習過程から、ステ−ジの広さを考慮に入れた動作を心掛けることが、大事なのでしょう。
1991.5.11 スティング(MHB01374)
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Update: 1998/1/17