「マジック種明かし番組」問題

番組スポンサーへの抗議文と回答

Update: 2001/6/26


はじめに

以下の内容は、6月16日放送の『スーパースペシャル2001 噂の覆面マジシャンが禁断のトリック大暴露』に対して、番組スポンサーに宛てた私の抗議文です。13社中、Webまたは電子メールでの連絡が可能な6社に送付しました。

番組スポンサーへの抗議文

 私は、アマチュアの奇術愛好家です。6月16日に日本テレビから放送された、御社のスポンサー番組『スーパースペシャル2001 噂の覆面マジシャンが禁断のトリック大暴露』を見て、とても残念に思うとともに御社の良心はどこにいってしまったんだろうとショックを受けました。

 この番組では、マジックを愛する人たちが長い間守ってきた大切な秘密が公然と暴露されました。これは、マジックを職業とされているプロマジシャンの生活権を侵害するだけでなく、マジックというエンターテイメントを楽しみにしている多くの人たちからも「驚き」という体験を奪ってしまいました。

 今回出演した、マスクマジシャン(ヴァレンチノ)は、3年前に米国ショービジネス界から追放され、また2年前には不法就労により、ブラジル連邦警察から国外退去させられた人物です。御社が、このような人物を起用したスペシャル番組のスポンサーになられたことは、大変残念に思います。

 世界には、デビッド・カッパーフィールドやランス・バートンなど優れたマジシャンがたくさんいます。どうぞ、「トリックの暴露」という誤った方向ではなく、真に視聴者を楽しませてくれるような本格的マジック番組を提供してくださるよう、強くお願いいたします。

2001年6月24日 中村 安夫

番組スポンサーからの回答(要旨)

広告はプロ野球の放映に対して提供したもので、今回のようにプロ野球放送がない週の番組内容をTV局との間で事前に確認する仕組みできておりません。不愉快な思いをおかけしたことは、誠に遺憾なことです。弊社といたしましても、貴殿のご意見を日本テレビへ伝え、注意を申し入れております。

この度は、当社が番組提供するテレビをご覧になり不快感を持たれたことにつきましては、申し訳なくお詫び申しあげます。ご意見は必ず関連部署にお伝えし、今後の参考にさせていただきます。

テレビ番組の制作著作権は放送局にあるものの、弊社提供の番組で、ご不快な思いをお掛けいたしまして、申し訳ございません。今回頂戴いたしましたご意見は真摯に受け止め、今後の宣伝活動の上で参考にさせていただきたいと存じます。


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Update: 2001/6/26