Update: 2004/9/21
TVにおける「マジック種明かし番組」に関して、ネットワーク上で活発な議論が始まっています。この問題は、2001年5月16日(水)にNHK教育テレビ「天才てれびくん」という子供向け番組の中で、プロマジシャン緒川集人師が「サムタイ」の種明かしをしたことがきっかけです。その後、Magic Mailing List(MML)では、議論が沸騰し、NHKや緒川集人師に対して抗議メールを送る人が出てきました。これに対し、緒川集人師は、所属するウィザード・インが運営する電子掲示板(BBS)で見解を表明し、さらにMMLに入会し、こちらでも意見を述べる姿勢をみせています。
TVでの種明かしの問題は、これまでネット上でも度々話題になっています。記憶に新しいところでは、1998年の6月から7月にかけて、NIFTYのマジックフォーラム(FMAGIC)会議室では、Masked
MagicianのTVでの種明かしを巡って、さまざまな議論がありました。しかし、議論が深まらないまま立ち消えになってしまったのは個人的には残念に思っていました。
ところが、今回の一連の議論は、私が知る限りでは最も興味深い展開になってきたように思います。
過去の議論と違うところは、次のような点です。
1.問題提起者と当事者が同じ土俵に上がり、正々堂々と議論を戦わせようとしていること
2.アマチュアだけでなく、プロマジシャンの方が積極的に発言されていること
3.メーリングリスト(MML)と電子掲示板(BBS)という異なった場で議論が同時展開されていること
というわけで、マジックに関わる全ての人にとって、きっと有意義な内容に発展していくものと期待しています。一方、メーリングリストやBBSでは、さまざまな人から多くの意見が出てくるという利点がある反面、進行役(議長)がいないため議論が発散してしまうという欠点があります。そこで、これを補うアクションとして、当事者同士が直接会って話をしたり、公開シンポジウムを開催して意見を集約しようという提案もなされています。
私もMMLに意見を投稿し始めましたが、私のホームページ上でも同時展開でメッセージを発信することにしました。今後、過去の経緯や代表的な奇術家の意見等も紹介しながら、みなさんと一緒にこの問題を考えていきたいと思います、読者の方々からの自由なご意見・ご感想をお待ちしています。(2001/5/26記)
中村 安夫 E-mail : sting.nakamura@nifty.com
1. これまでの経緯 (2001/6/11)
2. 奇術家の意見
3. マジック界の動き
4. テレビ局の動き (2004/9/19)
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アマ・プロを問わず、幅広い奇術愛好家が参加している日本最大のメーリングリスト(MML)
■室長不在のTHE FULL-CONTACT リンク切れ
ウィザード・インが運営する電子掲示板(BBS)
サトルさんによる番組スポンサーへの抗議文とその回答
■マジック・ページ produced by ゛横帽子゛ (2002/9/7)
「マジックとは深みのある芸」のコーナーには、横帽子さんによるマジック種明かしに関する精緻な考察が展開されています。
■ホワイトリバー・マジッククラブ(WRMC) (2002/9/21)
種明かしをして何がわるい のページは、Q&A形式で種明しの功罪を解説しています。
■World Alliance of Magicians (2004/1/3終了) アーカイブ化
マジックの種明かしと戦う世界的な団体
■Japan Professional Magician's Association
(社)日本奇術協会 (JPMA)公式サイト
■日本奇術協会の種明かし問題専用掲示板 (2003/8/24〜)
■マジックの種明しに関する緊急アンケート第1回集計結果
(2001/6/18)
■マジックの種明しに関する緊急アンケート第2回集計結果
(2001/7/6)
LILLIPUT (綿田敏孝)さんがネット上で実施したアンケート
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Update: 2004/9/21