Update: 2001/5/26
まずは、私(中村安夫)の立場を明らかにしておきます。
・アマチュアマジシャンで社会人クラブに所属しています。
・TVでの種明かしについては、原則反対派です。
具体例を挙げると、下記のように考えています。
Masked Magician ---> 大反対
Mr.マリック師の”オフレコ” ---> 一部反対
ナポレオンズ師の”マジック王国” ---> 賛成
緒川集人師の“天才てれびくん” --->
サムタイについては大反対
なぜ、そう考えるかは、それぞれ理由があります。
(理由)
- 番組の目的はトリックの暴露である。番組のタイトル"THE MASKED MAGICIAN Breaking the Magicians Code : Magic's Biggest Secrets Finally Revaled " が示すようにテレビ局(FOX TV)の意図は明らかである。
- 選択作品には他に創案者が存在する優れたイリュージョンが含まれる。
(理由)
- 番組の目的は、トリックの暴露ではなく、さらに高度なマジックを演じることによるエンターテイメントである。ただし、テレビ局(TBS)の姿勢は、トリックの暴露によって視聴者の気をひこうという意図が強く感じられる。
- 作品には他に創案者が存在する優れた商品「気化する水入りコップ」、「ロープと黒板」などが存在する。
(理由)
- 番組の目的は、トリックの暴露ではなく、子供向けマジックの指導である。
- 作品の選択が適切である。子供や初心者に合った難易度の作品を選択している。また、必然的にプロマジシャンが演じているような作品は含まれない。
(理由)
- 番組の目的は、トリックの暴露ではなく、子供向けマジックの指導である。
- 作品の選択が不適切である。サムタイは、子供や初心者に合った難易度の作品ではない。創案者が他に存在し、著名プロマジシャンの持ち芸にもなっているような高度の作品である。
TVにおける種明かし番組の是非に対する私の基準は以下のようなシンプルなものです。
つまり、
(1)番組の目的は、暴露か指導か
(2)作品の選択は適切か
従って、今回の緒川集人師による「サムタイ」の種明かしについては、
番組の目的は、指導なのでOK
作品の選択は、対象に合っていない点と他に創案者が存在する点でNG
となります。
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Update: 2001/5/26