(注)反応度は100点満点とした時のウケ具合とお考えください。
これは、DPグル−プの商品ですが、子供向きのマジックとしては、超オススメ品です。
派手な表紙の本を1冊取り出し、ペ−ジをパラパラと繰って見せます。ところが、中は何も書いていない真っ白な紙ばかりです。そこで、ちょっと魔法をかけてやると、各ペ−ジには黒く線書きされた楽しい絵が現われます。さらに会場にいる子供たちに呼びかけて、みんなの着ている色々な色を手でこすって、本をめがけて投げるジェスチャ−をしてもらいます。すると、どうでしょう!
本の中の絵は全て美しいカラ−になっているではありませんか。
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小さな子供も参加できて、はっきりと理解することができ、単純で視覚的効果抜群という子供向きマジックの条件を全て備えた傑作と言えるでしょう。
前から一度やってみたいと思っていましたが、予想以上に大ウケでした。
赤、黄、緑の三色のシルク(60センチ角)を二組用意し、一方の組はバラバラの状態でイスに置き、もう一方はそれぞれ結んで別のイスに置きます。
ここで、両方のシルクを交換するという思い入れで、はじめの3枚を取り上げると結ばれていて、結んだ方がバラバラになっています。そして最後に全部のシルクがバラバラになっています。
(参考:「シルク奇術入門」松田道弘著、日本文芸社、1975年)
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このマジックの演出には、
(1)シルクには人のマネをしたがる性質があると説明しながら演じる方法と、
(2)セリフ無しで、シルクの交換現象を示す方法
がありますが、私は演じる場所や客層により使い分けています。
今回は、演出法は(2)でしたが、対象が子供ということで、おしゃべりをしながら現象を分かり易くしました。
第1段のシルクがつながったところで、ウワ−という歓声が巻き起こった時は、内心、シメタ!と思いました。
ロ−プの束をたぐってよくあらため、両端を結び合わせます。この結び目を引っ張ると、ロ−プの途中に結び目ができます。さらにロ−プを引っ張って伸ばすと次ぎから次ぎに結び目ができてしまいます。
このロ−プの間にできた結び目をほどこうとすると、その結び目の部分からパラッとほどけ、つなぎ目のない輪になってしまい、最後はバラバラの輪になってしまいます。
(参考:「ステ−ジ奇術入門」北海マキ著、日本文芸社、1977年)
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このマジックの面白いところは、結び目がパラッとほどけ、輪になるところですが、予想通り、「アレ〜?」といった反応を得ることができました。
このマジックは、チェコが生んだ独創性豊かなマジシャン「パベル」の有名なオリジナル作品で、(株)テンヨ−が商品化したものです。
3枚の黒いレコ−ドを取り出し、その両面をよく見せます。レコ−ドケ−スの中に、1枚の黒いレコ−ドを入れ、中央の穴に赤いシルクを通します。
ケ−スの中からレコ−ドを取り出すと、レコ−ドは両面とも赤く変わってしまいます。同様に2枚目のレコ−ドを黄色に変え、3枚目を青く変えます。
最後に、レコ−ドケ−スを2つに開いて中をあらためると空になっています。
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10数年前、このマジックを子供たちに見せた時は、大好評だったので今回も手順に組み入れましたが、意外にも反応はいまひとつでした。
考えてみると、最近の子供たちは「レコ−ド」といっても、ピンとこないのかもしれません。テンヨ−のカタログにも、この作品はすでになく、代わりにカラ−ディスクCDプレ−ヤ−(考案:加藤英夫氏)が掲載されています。
よいマジックがこのように消えていくのは、ちょっと寂しい気もします。
このマジックも(株)テンヨ−の商品ですが、今では入手困難でしょう。
透明な細長いチュ−ブに先ほど使った赤、黄、緑の3色のシルクを1枚づつ詰めていきます。吹き矢のように空中に向かって、吹き出すとそれぞれつながってしまいます。
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このマジックは、見たことがある子供がいて、「あれはつながってしまうんだよ。」と途中で言われてしまいました。
このマジックは、以前このフォ−ラムでπさん(松山光伸氏)に教えていただいたもので、それ以来、私の貴重なレパ−トリ−の一つになっています。
悪魔に願い事をすると、それを叶えてもらえるのですが、代わりに悪魔に魂を抜き取られてしまうというお話をしながら、マジックを進めます。
夢を思い出して私が悪魔の役をやりますから、あなたが私の代わりをやって下さいと、そばの女の子に助手になってもらいます。
13枚のスペ−ド印のジャンボカ−ドを取り出し、スペ−ドの3を除いた残りの12枚をよく混ぜて、1枚づつ2人で交互にカ−ドを取っていきます。最後に1枚のカ−ドが女の子の手に残りますが、このカ−ドが3より大きいカ−ドだったら、無条件に願い事が叶えられます。
しかし、もし3より小さいカ−ドだったら、悪魔に魂を抜かれてしまいます。Aは3より大きいことにしますので、2のカ−ドの場合だけになります。
さて、結末はいかに?
(参考:FMAGIC会議室(8)#15890/01/15πさんの「新年会向きのマジック」)
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小さな子供に意味が通じるかな、と少々不安でしたが、十分現象を理解してもらえたようです。
また、子供はやっぱりトランプが好きなようです。はじめにジャンボカ−ドを取り出したら、「あっ、トランプだ!」といって目を輝かせるのです。
ただ、助手には可愛い女の子を選びましたが、最後のオチ「あなたの魂はもう私のものです。」のセリフを言えなかったのは、ちょっと残念でした。
このマジックも(株)テンヨ−の商品ですが、これは入手可能です。
スポンジでできた1匹のウサギが相手の手の中で2匹に増えます。そのうち1匹をポケットに入れ、残りの1匹を相手に握らせるとまたまた手の中から2匹のウサギが現われます。その2匹が手の中で4匹に増え、最後は1匹の大きなジャンボウサギに変わってしまいます。
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いつの時代も子供たちは、動物が好きです。スポンジボ−ルを可愛いウサギに置き換えたこの小品マジックは、特に子供と女性に好評なものであり、私のお気に入りのマジックの一つです。
今回演じたのは、私の母校である千葉大学マジックサ−クル(CMC)に代々伝わっている5本のリングを使ったオリジナル手順です。
社会人になってから、私の実演回数が最も多い演目で、たいてい手順の最後にもってきています。子供たちにとっては、目の前でテレビでよく見るマジックが出てきたのが、とても嬉しかったようです。
一応、前のリングで止めようと考えていましたが、子供たちがせがむので、おまけのマジックをもう一つやりました。
シルクを手の中にもみ込むと、こぶしの下から色が変って出てきます。もう1度もとの色に戻した後、タネ明かしをするといって、やり方を説明しますが、やっぱり不思議な現象が起こってしまいます。
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最後のセリフは、
「こちらの方のやり方は、また次ぎの機会にお教えしましょう。
今日は楽しんでくれてどうもありがとう。またお会いできる日を楽しみにしています。
では、さようなら。」
(合計演技時間:約20〜25分)
1992.10.3 スティング(MHB01374)
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Update: 1998/1/2